当然のことながら、診療に際し患者さんはさまざまな希望を訴えます。

   歯と言っても身体の一部ですし、ある意味では歯だからこそ、神経質になってしまう部分があるんだろうと思います。

   しかしながら、希望は希望としてお話しは伺いますが、その通りにできるかどうかは別問題です。なぜなら歯の治療と言えども我々がしていることは医療だからです。

   医療とは、医師あるいは歯科医師が、みずから診査、診断のうえ必要と判断した処置を患者さんに説明し、それに対して患者さんが同意し依頼して初めて施行されるべき行為なのです。(インフォームド コンセント*)
 
   患者さんは自分のして欲しい治療を我々に希望はしても、医療を施行する者が責任が取れる中でどうするかを決めるべきで、その説明に納得がいかないのなら依頼しなければいいことなのです。

   患者さんは納得して治療依頼ができるようになるまで、セカンド オピニオン**なりサード オピニオンなりを求めるべきです。(大)

*インフォームド コンセント: 医学的処置や治療に先立って、それを承諾し選択するのに必要な情報を医師から受ける権利。医療における人権尊重上重要な概念として各国に普及。

**セカンド オピニオン : (「第二の意見」の意)より良い治療法を見出す為に、主治医以外の医者から聞く意見。