歯周病予防に結びつく、【歯石除去】を1〜2回で済ませてほしいという、患者さんの希望に添えない理由にはいくつかありますが、その中の1つに【ブラッシング】の問題があります。

   ブラッシングが不十分なままでは歯石除去はできません。否、できないことはありませんが、歯石除去による治療効果が適切に得られないのです。

   仮にブラッシングが不十分なまま歯石除去をした場合、どんなことが起きるかと言うと・・・ 

   ❶歯垢が残っているため歯石の見極めが困難。
   ❷歯肉が出血し易く歯石除去が困難。
   ❸処置後、知覚過敏になりやすい。
   ❹処置後、通常以上に歯肉退縮を起こしやすい。
   ❺歯石を取っても次回迄に歯垢が停滞するため歯肉の引き締まり(正しい収縮)が起きない。
   ❻治療効果が得られず、歯石がいつまでも取り切れない。

   などが挙げられます。つまるところ、歯石除去によって確実に治療効果を得る為には、ブラッシングが行き届いていることが前提条件なのです。(大)