食片圧入とは、歯と歯の間(歯間)に摂取した食物が挟まることを言います。

 もともと歯列に空隙がある(空隙歯列弓、俗に言う、”すきっ歯”)わけではない限り、健康であれば食片圧入が起こらないのが普通です。なぜなら隣り合った歯同士は、なんらかの問題がなければ、適度に接し隣接面接触点(proximal contact)を有しているからです。

   例外として、線維性の食物やすじのある食物においては、健康であっても食片圧入が起こることは稀にあるでしょう。

   さて、ここで問題としたいのは、以前は挟まることがなかったのに、挟まるようになってしまった場合です。そこには、❶歯間に虫歯ができている。/   ❷歯周病で歯に生理的動揺以上の動揺が起きている。/   ❸なんらかの原因で歯が動いてきている。/   ❹歯間に破折がある。/ ❺修復物の脱離がある。等の問題が発生している場合があります。

   以上のような際には、任せられる歯科医師に、問題点の抽出、確実な診断、治療計画の呈示を依頼することをお勧めします。(大)