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 上に示した修復物はオンレー(onlay)と呼ばれています。開業以来約35年にわたり、患者さんに対しさまざまな修復治療を施行してきましたが、臨床上最もトラブルが少なく再製率が低い修復物であるという印象を持っています。

 現在歯科臨床において、健康を損ねる大きな原因の一つにブラキシズム(歯ぎしり等)が挙げられます。例えばインレー(inlay、詰め物) の場合、ブラキシズムに対して歯牙の破折、修復物の脱離等のトラブルが避けられませんが、オンレーなら咬合面をすべて被う為そのような危険性を回避できます。

 またクラウン(crown、被せ物)の場合、咬合面を被う点ではオンレーと同じですが、適合性と予防の観点で違いがあります。クラウンは歯肉に近い部分に辺縁を適合させますが、そこは不潔域と言われ齲蝕や歯周病の危険性が避けられません。

 それに対しオンレーは不潔域から離れたエナメル質に適合させる為、適合性を高められるうえ、細菌性物質(歯垢、歯石)の停滞も避けることができ、二次齲蝕および歯周病予防の点で有利であると言えます。(大)