初めにお断りしておきますが、これから書くことは、私の診療室に来ていただくことを目的として書くわけでも、不必要な治療への誘導を目的として書くわけでもありません。

 わたくしの望みは、一歯科医師として、全く【なっていない】日本人の歯や歯に関わる健康意識とその実態が良くなること、その一点です。

 わたくしは、日本の歯科治療の水準を向上させようと、過去においてさまざまな機会で幾度となく、また2014.5月以降では主にこのオフィス ブログ上において発信してきました。

 1)最初にしようと思ったことは、治療を受ける側(患者さん)の歯科治療の知識を高めようとしたことで、1983年に開業以来一貫して治療解説、診療姿勢を言い続けてきました。

 2)次にしたことは、治療を施行する側である我々歯科医師が過去において、患者さんの信頼を裏切ってきた事実を認め、悔い改め、今後一つ一つ、誠意ある治療を積み重ねて、患者さんからの信頼を得るべきだと訴えました。
 
 3)わたくしが最近考えるようになったことは、多くの人が少なくとも日本国民のせめて過半数が、歯科に関わる健康の何たるかを本当の意味で理解し、そのうえで、歯科医療従事者(歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士およびその他のスタッフ)に対し、真に為すべき治療を求めることができれば、歯科治療の水準が高まるのではないかという期待です。

 端的に言えば、国民の皆さんの歯に関わる健康意識を高めることが、歯科医療従事者をして手抜きやいい加減な治療ができなくなるのではないかという、言ってみれば見張り役として、偽りの治療への抑止力になると考えたわけです。

 つまり、需要の水準が高まれば、供給の水準も高まらざるを得ないだろうというわけです。

 このことは、開業して37年の中で目にしたいろいろな経験から、単に同業者への批判だけを言っているわけではなく、自らへの戒めの意味でも言っている積もりです。(大)

 1)の参照ブログとして
☆55.医療ー受ける側の希望、携わる側が取るべき姿勢ー(2014.08.01)
☆☆110.ひとりでも多くの人が歯の健康を得る為に!ー諫言ー(2014.10.27)
☆☆☆235.歯科医院が暇だといわれるいま、患者さんにお願いしたいこと(2015.09.22)
 
 2)の参照ブログとして
☆20.私の野望(2014.06.13)
☆☆233.いま暇だといわれる歯科医院がなすべきこと(2015.09.15)
☆☆☆283.時には患者さんの希望を聞かないことも有り得るーある信念ー(2016.06.30)