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 上図は、普段の臨床で患者さんに初期の歯周病の説明をする際に使っているシェーマです。健康と病気を対比させることで、その違いを知ってもらい理解を深めていただいています。

 この段階で患者さんに対し施行すべきことは、第一に、きちんとした歯周ポケット測定による病気の把握です。”何点法”などという意味をなさない測り方でなく、部位特異性*という特徴を持つ歯周病を洩らさず把握するためにはおのずと計測の仕方は細かくしてし過ぎることはありません。

 当歯科では、1mm刻みに計測、歯の周囲360度を6分割し各60度のうち最深値を記録しています。また必要に応じ、さらに細かく記録することも稀ではありません。

 第二に、明確な役割分担に基づいた治療の進め方です。軟らかい汚れ(歯垢)を落すのは患者さんが担当(ブラッシング)、固まって歯にこびりついた汚れ(歯石)を落すのは歯科医師、歯科衛生士が担当します。

 安定したブラッシングによる清掃状態の中で歯石除去がなされ、歯石除去後適切なブラッシングがなされれば、これら相互の相乗効果で歯周ポケットが減少、即ち歯周病治癒に結びつくという図式です。

 しかしながら、このような治療をもってしても、歯周ポケットが深すぎたり歯根表面が複雑なため、歯石を取り切ることができない場合があります。そこでやむなく麻酔下で切開を伴う歯石除去が必要になるのです。(大)

*部位特異性:歯周病の特徴の一つ。一口腔でも歯周病の歯とそうでない歯があり、一本の歯でさえも歯周病の部分とそうでない部分があるという性質。