すべての歯を動かす全体矯正に対し、断片的な歯の動きの応用で、臨床的に治療効果を期待できる部分矯正をする場合があります。
例えば、患者さんがいくらブラッシングを頑張っても、お口のなかの一部分(歯の一部のこともあり)で、歯肉の炎症(発赤、腫脹、易出血など)が無くならないことがあります。
その原因としては……、歯肉の中深くまで、虫歯が進んでいるとき/ 削られているとき/ 部分破折しているとき/等に何の解決を図ることもなく、修復(詰めたり、被せたり)されている例を挙げることができます。
このような場合には、矯正的に挺出*させることで、問題を解決することができます。比較的簡単な装置で、しかも短期間で治療効果を期待できます。
仮に、歯冠部(歯の頭の部分)が大方失われていても、辺縁歯肉(歯肉の頂上)の高さで、虫歯ではない堅く厚みのある(1mm以上)歯質が確保できれば、今の技術である程度の期間、問題なく使える修復物を装着することが可能になります。その結果、抜歯を避け、修復する範囲をせばめることに繋がります。
また、歯周組織に対しても、軟組織ではバイオロジック ウィズ**を確保でき、適切にコントロール(制御)すれば歯槽骨の増殖も可能で、良好な修復物と歯周組織の関係を築くことができます。

ただし、その歯の根管治療(歯の中の治療)と歯冠歯根比***、ルート ボリューム****に問題がなく、治療する歯以外で咬合が確立されている必要があります。(大)
*挺出:歯を歯槽骨から引っ張り出すこと。矯正的、外科的、自然的挺出がある。矯正的の場合にはマグネット(磁石)の応用や、外科的の場合では歯の周りの骨ごと移動させるという考え方もある。
**バイオロジック ウィズ(Biologic width):生物学的幅径。歯と歯槽骨以外の軟組織である、上皮付着と結合組織が、健康を保つために確保する必要のある巾。健康な歯肉溝底部と歯槽骨頂との距離が2.04mmと言われる。
***歯冠歯根比:歯における、歯槽骨より上に出ている部分と、歯槽骨に埋まっている部分の比率。健康な歯では、歯根比が大である。歯槽骨の吸収、歯根の吸収そして歯の挺出により変化する。
****ルート ボリューム(Root volume):歯根の容量。歯槽骨と接している、歯根の表面積が多いほど、骨植がよく有利である。つまり、長さだけで判断してはいけないということ。
例えば、患者さんがいくらブラッシングを頑張っても、お口のなかの一部分(歯の一部のこともあり)で、歯肉の炎症(発赤、腫脹、易出血など)が無くならないことがあります。
その原因としては……、歯肉の中深くまで、虫歯が進んでいるとき/ 削られているとき/ 部分破折しているとき/等に何の解決を図ることもなく、修復(詰めたり、被せたり)されている例を挙げることができます。
このような場合には、矯正的に挺出*させることで、問題を解決することができます。比較的簡単な装置で、しかも短期間で治療効果を期待できます。
仮に、歯冠部(歯の頭の部分)が大方失われていても、辺縁歯肉(歯肉の頂上)の高さで、虫歯ではない堅く厚みのある(1mm以上)歯質が確保できれば、今の技術である程度の期間、問題なく使える修復物を装着することが可能になります。その結果、抜歯を避け、修復する範囲をせばめることに繋がります。
また、歯周組織に対しても、軟組織ではバイオロジック ウィズ**を確保でき、適切にコントロール(制御)すれば歯槽骨の増殖も可能で、良好な修復物と歯周組織の関係を築くことができます。

ただし、その歯の根管治療(歯の中の治療)と歯冠歯根比***、ルート ボリューム****に問題がなく、治療する歯以外で咬合が確立されている必要があります。(大)
*挺出:歯を歯槽骨から引っ張り出すこと。矯正的、外科的、自然的挺出がある。矯正的の場合にはマグネット(磁石)の応用や、外科的の場合では歯の周りの骨ごと移動させるという考え方もある。
**バイオロジック ウィズ(Biologic width):生物学的幅径。歯と歯槽骨以外の軟組織である、上皮付着と結合組織が、健康を保つために確保する必要のある巾。健康な歯肉溝底部と歯槽骨頂との距離が2.04mmと言われる。
***歯冠歯根比:歯における、歯槽骨より上に出ている部分と、歯槽骨に埋まっている部分の比率。健康な歯では、歯根比が大である。歯槽骨の吸収、歯根の吸収そして歯の挺出により変化する。
****ルート ボリューム(Root volume):歯根の容量。歯槽骨と接している、歯根の表面積が多いほど、骨植がよく有利である。つまり、長さだけで判断してはいけないということ。
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