汚れを見極めなければならない者が、アバウト(おおまか)な見方だったり、増してや症状がないからと腰の引けた消極的な姿勢では、見えるものも見えないだろうし、予防治療などできる筈がありません。
 
 何を言っているかというと、わたしの処に勤務した、何年も経験のある歯科衛生士の、それが実体です。

 何度も繰り返し、言い続けていますが、歯周病が有るのか無いのか、あるいは有るとすればどれくらい進んでいるのか、その進行状況を把握するのに、症状の有無では決して正しく判断することはできません。

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 症状が有ろうが無かろうが、しかるべき診査、診断、治療計画、そして説明をし、依頼があったら治療をする。という医療行為をする際の、誰もが守るべきルールの中で、粛々と事を進めていけばいいことです。

 歯周病の研究により、直接の原因も、二次的に悪化させる要因も、つまびらかにされ、どうすれば予防ができるのかも明確になって、久しいのにもかかわらず、相変わらず野放しにされた病態を、眼にすることが決して少なくない現状に、悲しい気持ちにさせられることが稀ではありません。

 いつの日か、歯科医師と患者さんの信頼関係が確立され、歯周病治療が当り前のように、おこなわれ、うける人たちが増えることを、願ってやみません。(大)