今回は、それぞれのセラミックの適応症と総括をお話ししていきたいと思います。

 1.適応症

 1)陶材焼付鋳造冠(メタルボンド)

 ロングスパンのブリッジやキーアンドキーウェイ(特殊な構造のブリッジ)や支台歯(土台となる歯)の変色が強い場合に適しています。

 2)二ケイ酸ガラスセラミック(e-max)

 金属アレルギーのある方、またはそれが心配な方や、天然歯の切削量が少ないので、生活歯のインレーやクラウンに適しています。

 3)ジルコニア

 金属アレルギーのある方、またはそれが心配な方や、土台がインプラントの場合のブリッジ(CAD CAMという機械で精密に作製することが可能)、大臼歯部のブリッジ等です。

 2.総括

 3回にわたりセラミックについてお話ししてきました。歯科用セラミックは、1960年頃から審美的な材料として使用されはじめ、今現在も研究、開発され続けています。医療の世界では、この先どんどん新しい知見、材料が出てくる可能性があります。当院では常にその時々で最善と思われるものを、患者さんの症例に合わせて選択しております。(tutumisikam)