前回の私のブログで、患者さんへのお願いを書かせていただきました。それはお約束のこと、歯磨きのこと、そして症状の有無で全ての判断をしないでいただきたいことでした。

   そのような患者さんへのお願いをするなら、それに対し、我々歯科医師側がいかなる姿勢を取るべきかに言及したいと思います。

   第一のお約束のことですが・・・患者さんにお約束を守っていただくなら、我々医療従事者は治療準備を万端にするため、その努力を決して惜しまないことだと思います。 前もっての検査資料の分析、治療の流れの把握、使用が予測される治療器具の消毒滅菌等、患者さんの約束時間を極力無駄にしないようにするべきだと考えています。

 第二の歯磨きのことですが・・・ブラッシングが不十分だと、歯に付着した汚れが残っている為に、修復する(詰めたり被せたりすること。)にしても、健康な歯質に適合させることが不可能になります。また歯肉が出血しやすい状態の中で治療を進めることになり、印象(型を取る。)、装着(詰め物や被せ物を入れる。)に際して問題が生じるうえ、術後の歯肉の退縮にもつながる恐れがあります。

 第三の症状の有無に関することですが・・・痛みや腫れがないから、それに噛めないわけではないからと、わざわざ怖くて痛い思いをする歯の治療はしたくないというのが、患者さんの論理なんだろうと思います。それなら、その不安を取り除く最大限の努力、即ち怖くなくて痛くない治療をすれば良いのではないでしょうか?(大)