初診で来院された患者さんのなかで・・・歯周病ではないか思われる、ある患者さん・・・

   主訴(患者さんの訴え。)は、『最近歯肉からの出血が気になる。』とか、『歯がしみる。』あるいは、『しっかり噛めない。』など、多岐にわたりますが・・・患者さんは薄々歯周病だと予測している様子!?

    既往歴(過去の症状の移り変わりと治療歴。)等を問診後、X線を撮影し歯槽骨の吸収が確認され、主訴の部位のポケット診査でも4mm以上の数値が確認された場合・・・

   模型検査、全体的なポケット検査などの精密検査を勧め、包括的に(全体をひっくるめて一つの単位と見做して、)捉えた歯周病の実態、原因の見究めをする必要性を説きます。『治療をするしないはそのあとで決めていただきます。』と説明しますが・・・

 その時点でなぜか、治療の中止を決める方がいらっしゃいます。その決定は患者さんのものですから、もちろん尊重します。しかしながら、歯周病の進行が予測され、放置すれば抜歯の恐れもあり、治療すれば治癒し保存が可能なのにもかかわらず、しないのは一体どういうことなのでしょうか?

 私は、開業以来こういう場面に遭遇し続け、かれこれ33年にならんとしています。(つづく)(大)