まず以下に、ある患者さんのX線とデータを呈示します。



主訴の治療が終わり、歯石を暫く取っていないというので、通常の検査後、ブラッシングの不十分さを修正していただいたうえで、歯石除去を全体にわたって行い、再評価したところ、右下第二大臼歯のポケットの深さが収束しません。遠心中央部の領域で7㎜、頬側遠心部の領域で6㎜でした。
患者さんによれば、20数年前に親不知(第三大臼歯)の抜歯を受けたとのこと。おそらくその時第二大臼歯の遠心(親不知側)に付着していた、歯石を取らなかったのではないかと推察されます。今回、歯周ポケット測定を受けたのも初めてで、顕著な症状がないまま親不知抜歯後、第二大臼歯頬側から遠心にかけての骨の再生がなされなかったのではないかと診断しました。
患者さんにポケット深部における歯石等炎症性物質の廓清(debridement)の必要性を説き、依頼があれば歯周外科を行うことになります。
この症例から学ぶ教訓は、抜歯の際にも必要に応じ歯石除去をするべきであるという点です。このように、説明しなければ患者さんが気づかぬ将来疾病になる恐れのある原因を、医療従事者が除去しようとするかしないかは、その担当者の良心の有る無しいかんに拘るものと私は感じていますが、皆さんはどう思われますか?(大)



主訴の治療が終わり、歯石を暫く取っていないというので、通常の検査後、ブラッシングの不十分さを修正していただいたうえで、歯石除去を全体にわたって行い、再評価したところ、右下第二大臼歯のポケットの深さが収束しません。遠心中央部の領域で7㎜、頬側遠心部の領域で6㎜でした。
患者さんによれば、20数年前に親不知(第三大臼歯)の抜歯を受けたとのこと。おそらくその時第二大臼歯の遠心(親不知側)に付着していた、歯石を取らなかったのではないかと推察されます。今回、歯周ポケット測定を受けたのも初めてで、顕著な症状がないまま親不知抜歯後、第二大臼歯頬側から遠心にかけての骨の再生がなされなかったのではないかと診断しました。
患者さんにポケット深部における歯石等炎症性物質の廓清(debridement)の必要性を説き、依頼があれば歯周外科を行うことになります。
この症例から学ぶ教訓は、抜歯の際にも必要に応じ歯石除去をするべきであるという点です。このように、説明しなければ患者さんが気づかぬ将来疾病になる恐れのある原因を、医療従事者が除去しようとするかしないかは、その担当者の良心の有る無しいかんに拘るものと私は感じていますが、皆さんはどう思われますか?(大)
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