”痛まず腫れない抜歯”を心掛けています。まず急性下での処置は避けます。前もって診査資料を検討し、スタッフと打ち合わせをして、使用する可能性のある器具を滅菌して準備します。

 しっかり麻酔を効かせます。第一に考慮することは周囲組織へのダメージ(痛手)を極力避けることです。剥離を最小限にし骨の露出を少なくします。時間の短さを競うわけではありませんが、短いほど痛まず腫れません。そのためには教育されたスタッフの、3,4番目の眼と手によるアシスト(介助)が治療結果をすぐれたものにします。急がば回れになりますが、スムーズ(円滑)に進まないときは処置の途中でX線確認することも、状況を正しく把握でき良い結果につながります。

 抜歯に引き続いて、化膿組織掻爬、骨鋭縁部除去、縫合は必要に応じて行いますが、抜歯創は基本的に開放創で治します。それが痛みや腫れ、あざの回避に有効です。当日の安静、投薬による感染防止と消炎鎮痛処置、翌日からの含嗽(うがい)は欠かせません。(大)