歯には生理的な動揺があります。つまり健康な状態であっても、もともと動きがあるという意味です。そしてそれがどの程度かというと、約0.2mm(200μm、ミクロン)と言われています。

 以上のことは、解剖学的に、硬組織である歯と歯槽骨とが直接接しているわけではなく、歯根膜と称する軟組織を介し間接的に接していることに起因しています。

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 何らかの理由で、歯槽骨が吸収すると、歯が生理的な動揺以上に動くようになります。その原因には、①歯周病/ ②咬合性外傷/ ③歯髄炎からくる歯根膜炎/ ④外傷による歯の脱臼/⑤歯牙破折等があります。

 どちらにしても、歯の動きが大きくなる場合、何らかの疾患の予兆である可能性をおもんぱかり、きちんとした診査、診断をした方が安心でしょう。(大)

PS:【歯の動揺】に関しては、『330.予防治療が真に意味するところ!Ⅱーフレミタスー』(2017.03.01.掲載済)においても解説しています。