皆さんは”歯石”というとどのように想像されますか?歯の表面にこびりついた黒っぽいゴツゴツした石のようなものでしょうか。でもたとえば温泉が湧き出る岩にこびりつく石灰質が、泉質によって様々であるように、人間の歯に付着する歯石もさまざまなのです。

 色で言えば、黒に限らず白っぽい歯石もあります。性状で言えば、よく皆さんが想像されるゴツゴツした岩のような場合もありますし、サンドペーパー(紙やすり)の表面のように細かくザラザラしてよく見ないと見逃してしまうような歯石もあります。

 <歯石を見究める!>

 固まって歯にこびりついた汚れである歯石を攻略するに当って、器械を使うのか、手用器具を使うとしてもあらく硬い相手なのか、細かくやや硬い程度の相手なのかによってふさわしい治療器具が決まります。

 まったくもって当然の事ですが、ゴツゴツした硬い岩なら電動の破砕機であろうし、硬くてある程度量のある石ならハンマー、少量で細かい砂利なら最も繊細なのみのような手用工具になるでしょう。

 でもここで、歯石を取ることだけを考えていれば、それでいいのでしょうか?(大)