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 これを巷ではインレー ブリッジ?と言うらしいですが・・・

 そもそもこのような代物は大学でも学ばないし、健康保険でも治療法としてない筈です。

 ところが患者さんのお口の中に何故かよく見掛ける訳です。

 ある患者さんが最近、これが脱離して来院されました。

 患者さん『実は義歯(ブリッジのことを指しているらしい。)が外れまして・・・}』

 私『これは本来の作り方ではありませんね。』

 患『実は飲み込みまして、内視鏡で取ってもらったんです。』

 私『再度付け直すのは感心しませんね。』

 患『どうしてですか?』

 私『そもそもブリッジという構造物は、間に1本歯がないのを両脇の歯にクラウンを被せて3本連結したものです。材質が金属であっても噛む力が掛かると、歯のない中間部は沈み両脇には浮く力(歯から外れる力)が発生します。その脱離する力に抵抗する構造は、インレー(内側性の詰め物)ではなく、クラウン(歯を外から全体を覆う)が適切なのです。』
 
 かくして、事の顛末はブリッジの再製に相成りました。付け加えますと、このインレー ブリッジなる発想は施術者の怠慢、将来起こりうる問題からの逃避、患者さんからは歯の削りが最小限で済み良さそうに見える錯覚から生まれたものではないかと私が思うのは、うがった見方に過ぎるでしょうか?(大)