お口全体が歯周病になっている患者さんです。症状が出てきました。歯肉が腫れることや、歯がしみることがあり、噛みにくく、口臭もあるようです。体調によって症状の出る頻度が高まっています。

 X線を撮ってみると、至るところに不均一な骨吸収の所見が見られます。今までポケット検査に関しては、受けてはいるが詳しい説明はなく、深いとは言われたけれど、浅くなったのか治ったのかも定かではない。歯石は数年毎の虫歯治療の際、ついでに1~2回で取っていたという典型的な例をとりあげます。

 まず急性症状があれば、対症療法として、噛み合せをおとしたり修復物(詰め物、被せ物)をはずして負担を軽減させ、投薬、そして体調を整えていただき症状の鎮静化をはかります。

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 症状が軽快したら通法に従い、まずお口全体の精密検査をします。問診、口腔内肉眼所見、X線検査後、おもに歯周組織、歯、咬合(噛み合せ)、顎関節、周囲咀嚼筋、顎の動きに関し数項目ずつ検査して、チャート(診査表)およびカルテ(診療録)に記入します。スタディ モデル(模型検査)のため印象採得(型どり)をしてその日を終えます。(大)