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 喰いしばりや歯軋りなどの強い咬合力が原因で、歯と歯茎の境目(歯頚部)に引っ張り応力が集中し楔状、陥凹状等さまざまな形に発生する欠損を意味しています。

 過去において恐らく約25年程前迄は、歯磨きでブラシを横に強くかけることが原因と言われており、実際チェアー サイドにおいてもそういう説明がなされていました。

 しかし2000年にSimon J.の『過剰な咬合力により起こる歯科的疾患』という論文が発表されてより以降、その説明はなされなくなりました。

 論文の中でもっとも説得力のあるくだりは、ほぼ一列に並んだ歯の歯頸部の欠損がけっして連続性には起きていないという点で、原因が歯磨きでないことが明らかになりました。

 そして研究の結果として、原因が咬合にあると結論付けられています。

 以上のことからアブフラクションへの対応は、対症療法としてはオクル―ザル スプリントの使用、原因除去療法なら何らかの咬合治療が必須であると考えられます。

 オクルーザル スプリントとはマウスピースのようなものであり、また咬合治療としては段階的に咬合調整、修復治療、矯正治療が当てはまります。(大)