私共が1993年にチタン製インプラントを導入してから約32年が経過しています。ここで一度インプラント治療の総括をしてみたいと思います。

 評価されるべき点

①義歯が回避され、義歯装着による諸問題(咬めない/違和感/着脱の手間/審美性を損なう/鉤歯の寿命が短くなる/義歯の拡大等)が解決される。

②おいしくご飯が食べられる。(家族と同じ食べ物を食べられなかったり、食事中に義歯の下に食べ物が入ってしまい席をはずしたり、人との会食が制限されたり等が無くなる。)

③インプラント治療歯の咬合力負担能力アップによる他の既存歯の負担軽減→その寿命延長に繋がる。結果、口腔内の安定した長期的健康維持に結びつく。

④治療を重ねても一向に軽快せず、悪化の一途をたどるような症例で、特に咬合に問題がある場合、インプラント治療が悪化の歯止めとなり得る。

 問題点

❶インプラント植立後、1か月以内に感染が起き骨に正着しない場合。

❷インプラント正着後、メインテナンス不足によるインプラント周囲炎で歯槽骨吸収が起きた場合。

❸インプラント正着後、インプラント体或いはヘッドのブラキシズム(歯軋り等)による破折の場合。

 総括

 チタン製インプラントの成功率は一般的に95%と言われています。つまり5%に何らかの原因で失敗があることになります。私共ではその5%を極力少ないものにしようと努めた結果、約1%のどうしても避けきれなかった失敗率があったことをご報告いたします。2025年11月30日現在。(大)

P.S.早期に感染が確認されたケースにおいて即座に除去し歯槽骨の治癒後再度インプラントを植立した場合や、インプラント体の破折のケースでは残存した破片をスリープとし隣接部により太いインプラントを植立した場合等、患者さんの同意のもとに再治療を施行した症例も成功率に含まれています。