私は開業してから約10年間、おこがましくも、歯科界を変えてやろうなどという大それた野望を持っていました。なぜなら晴れて歯科医師になった私が見た、世の中で行われている歯科医療の実態が、大学で学んだ本来あるべき姿からはあまりにも程遠いものだったからです。 ...
カテゴリ:診療姿勢
16.歯周治療のあるべき姿とは…
歯肉が腫れ歯が噛めないという訴えで、初診でいらした患者さんに、X線検査後おそらく歯周病だと思いますが…と説明しますと、そんな筈はないのでは、だって定期的に歯石取ってますから、というお答え。 歯周病予防の根幹を成す歯石除去を、来院された患者さんの殆どの方 ...
15.未必の故意
日本において、患者さんの歯科治療への理解度、向き合い方を推し量ってみると、残念ながら欧米に比べかなり理解不足で消極的であると言わざるを得ません。その根拠は、毎日患者さんと接していると、治療しないで済む方法はないのか?と問われることが非常に多いからです。 ...
14.しんせつ、やさしく、ていねいに!の本当の意味
この言葉を開業以来当院のモットー(標語)としてきました。単なる患者さんへの接し方という意味だけに終わらせず、治療前から、治療中、治療後のメインテナンス(維持管理)に至るまでの、あらゆる場面を念頭に置いた言葉としたいのです。 患者さんの痛みを理解する。 ...
7.緊急処置と原因除去
患者さんは多くの場合、お痛み、腫れ、脱離等の症状をかかえて来院されます。当然のことながら、まず緊急処置として差し迫った問題の解決をはかるべく、応急処置をおこないます。 しかしながらほとんどの場合、そこに至るには原因があります。そのことを説明させていただ ...
6.急性症状の場合は……その対処法
我慢できない痛みや腫れ、痛み止めも効かず、夜も眠れない等、普段気にならなかったのに急に症状が強く出ることがあります。その症状をすぐにでも除いて差し上げたいのですが、難しいのが現実です。 急性期に、痛みの根絶をしようとすると、まず効きにくい麻酔の中で痛み ...
5.常に患者さんへの思いやりを持った医療
患者さんは歯の治療を”嫌なもの”、”出来ればしたくない”、”避けて通りたい”、と考えていると思います。それはなぜか?予期せぬ切削器械の音、頭にひびく振動、突然痛みが襲ってくるのでは?と緊張すること等への恐怖感が原因ではないでしょうか。 この恐怖感を少し ...
3.毎日の臨床における最重要課題
来院された患者さんが、また堤歯科で治療を受けようと思って下さること。つまり私共にご自分の歯の健康管理をまかせようと思って下さること。それが、信頼されたあかしであろうし、そのことが我々の喜びと仕事のやりがいに通じるものなのです。 われわれ医療人が、つねに ...
2.私の身上書と歯科医師としての身のおき処
私の家系は歯科医師が多く、祖父(昭和20年代半ば迄治療)、伯母(昭和10年代迄治療)、伯母(昭和20年代迄治療)、父(昭和46年迄治療、40才で早世)、そして私(昭和58年開業)と続き昨年開院30周年を迎えることができました。 歯科医師として生きていく ...
1.ブログを始めるにあたって
今までおもにインターネットにおける堤歯科のホームページを通し、患者さんに対して、歯科治療の解説、私共の臨床姿勢を発信してきました。今後より理解を深めていただくために、いわば生の声に近いものとしてこのブログを始めることにしました。 時間が許す限り発信して ...