カテゴリ:矯正治療

 患者さんは、主に右側中切歯の唇側転位と捻転を主訴に矯正治療を望まれましたが、例え患者さんの訴えがなくとも、咬合及び歯槽骨における歯根の配置を考慮して治療を進めるべきであることは言うまでもありません。さらに矯正前、中、後にわたりプラーク コントロールを維持 ...

 歯科矯正の治療後、装置をはずすと多くの虫歯ができてしまっている臨床例が散見されます。 日本における現在の歯科治療の実態では、矯正治療前、中、後にわたって継続的に虫歯を防ぐための(実は歯周病を防ぐためでもある)プラーク コントロール(歯垢抑制)をする慣習が ...

    以上は術前の、以後は術後の写真です。患者さんは、前歯の審美性の欠如を主訴としていました。 具体的には、歯と歯の間に隙間があり切端咬合気味になっていることでした。 診査してみると、前歯部における上下顎歯槽骨の関係が逆被蓋の傾向がある上、舌癖が問題と ...

 約5年前にお口全体の矯正治療をした後、必要な補綴及び咬合処置をして終了した患者さんが、6回目の定期検診でいらしたときのパノラマⅩ線写真です。(53歳、女性) 約8年前の矯正治療以前の写真と比較してみました。 矯正前は顎の大きさに比して歯が多すぎるため、 ...

 矯正治療は、歯並びをととのえ、見た目を良くするという点だけが注目されているようです。しかしその実、有意性の最たるものは別の点にあり、それが歯の長期的健康維持につながるということを、果して皆さんはご存知でしょうか? 例えば、総義歯症例において、その研究用 ...

 歯が歯槽骨に支えられていることは、誰もが知る所だと思います。 一方、歯周病という歯科疾患があります。それがどんなものかと言えば、何らかの原因で歯槽骨が吸収し、結果歯を支えることが出来なくなり、挙句の果て歯が抜け落ちてしまうという病気です。 さて、矯正治 ...

 患者さんはほとんどの場合、見た目の問題を主訴として矯正治療を希望することが多く、それはそれで当然と言えば当然のことなのですが・・・ 具体的には、①上顎前突(いわゆる出っ歯。)/   ②下顎前突(受け口。)/   ③両顎前突(上下両方が前に出ている様子。)/ ...

 40代の女性。犬歯の唇側転位および低位(いわゆる八重歯。)と開咬(閉じても前歯が咬み合わない。)あり。患者さん自身の審美的要求と、検診時に確認された臼歯部咬合性外傷による問題解決のため、矯正治療を含む包括的な治療を開始した。 臼歯部は慢性的な歯周組織の炎 ...

 矯正治療をするに当たり、患者さんにとって、主訴がクリアー(目標をこえる。基準を満たす。)されれば、期間は短く、費用的にも少なく、また抜歯もしないに越したことはないと、思うのは当然のことかも知れません。 一方で本来、医療に携わる者がとるべき臨床姿勢は、治 ...

 歯と歯の間が非常に狭く、X線検査でも2本の歯が、ほとんど接触しているように見える場合があります。 歯が転位する(歯列の外に位置する。)ほどではない、顎の劣成長で歯の巾の合計が大である、ディスクレパンシー (不一致。相違。)に相当します。 隣り合った歯根 ...

 歯と歯の間に隙間があることがあります。その場合、それが先天的か後天的かを見極める必要があります。  親不知(第3大臼歯)以外の、第2大臼歯迄の上下28本の歯は通常、12~14才位には萌出が終わっています。また上下顎骨は、15歳位までにほぼ成長が終わり、 ...

 歯がさまざまな方向に傾斜している(倒れている)ことが、日常臨床で良く見受けられます。 原因として、顎の成長の度合や、乳歯のスペース(場所)確保、先天性欠損などの問題で、乳歯から永久歯への交換が順調にいかないことにより、永久歯列完成前にある意味では先天的に ...

 すべての歯を動かす全体矯正に対し、断片的な歯の動きの応用で、臨床的に治療効果を期待できる部分矯正をする場合があります。  例えば、患者さんがいくらブラッシングを頑張っても、お口のなかの一部分(歯の一部のこともあり)で、歯肉の炎症(発赤、腫脹、易出血など) ...

 矯正治療が、単に患者さんが訴える、見た目(出っ歯、受け口、八重歯など)だけの問題解決なら、その価値は半分でしかないのではないでしょうか? 矯正治療によって得られる恩恵には、審美面、機能面そして精神面があげられます。 そのなかの審美面には、歯その物の見え ...

 矯正治療をした為に、カリエス(齲蝕、虫歯)になってしまう……あってはならないことだと思います。 矯正治療を始める前に、ブラケット(歯に直接つける矯正装置)等が、食物停滞の温床となり、カリエスになる危険性が高まることを、矯正医側は患者さんに十分認識させ、 ...

 矯正治療を受けたあと、具合が悪いという患者さんが来院されました。 『右上の前歯がぐらぐら揺れて、しみるし、後戻りもしてきたみたい!』 との訴え。 通常このような場合、患者さんには矯正治療を受けた先生に、相談するように勧めますが…… 『こちらでお願いした ...

↑このページのトップヘ