今回は、歯のない処に歯を入れなかった症例を解説していきたいと思います。 以下のレントゲンは、1996年の初診時です。ほぼ全ての歯が揃っています。 その後、2012年に左右の第二大臼歯が欠損となりました。 歯が無い処に歯を入れないことの問題点を、再三説明をし ...
カテゴリ:欠損補綴
466.歯のない処に歯を入れる、入れない!?ーその2-
このⅩ線は、初診時、満50歳、男性、会社員のものです。主訴は歯肉の腫れ、歯の動揺等でした。(1988.09.22) 口腔内全域にわたり精密検査をおこない、問題点を列記し、治療計画を作成した。後日患者さんに説明、同意が得られたので、治療を開始した。治療は、外科治療、 ...
465.歯のない処に歯を入れる、入れない!?ーその1ー
現代人の顎の大きさからして、通常親不知を除いた28本の歯が植立していることが、顎の大きさに見合った歯の本数であると言われています。 何らかの原因で歯を失った場合、われわれ歯科医療にたずさわる者は、当然のこととして、歯を補う(歯を入れる。補綴する。)ものだ ...
249.欠損補綴ⅩⅢー補綴物の設計、多数歯欠損におけるインプラントー
インプラントは、決して安易に取り組むべきものではないし、決して歯科医院経営のための手段でもありませんが、その有為性に触れずにそれを語ることはできないのではないでしょうか? それが何かといえば、着脱式の義歯に比べ上部構造物が固定できるので、自然な感覚が得 ...
189.欠損補綴ⅩⅡー補綴物の設計、多数歯欠損における義歯の問題点、2ー
多数歯欠損における義歯の問題点として、前回主に残存歯の基礎治療に関して説明しました。今回は義歯装着に際しての、残存歯への配慮につき言及したいと思います。 基礎治療が済んだと仮定した上で・・・義歯の設計にあたり、できるだけ残存歯に負担を強いることがないよ ...
186.欠損補綴ⅩⅠー補綴物の設計、多数歯欠損における義歯の問題点、1ー
欠損補綴にあたり、部分入れ歯で対処した場合に、さらに欠損が増え、義歯がどんどん大きくなっていき、最終的に総義歯になってしまうことがあります。 欠損に対する補綴設計を、単に穴埋め的にしか考えなかったときに起きてしまう状況で、 部分入れ歯の維持装置である ...
183.欠損補綴Ⅹー補綴物の設計、親不知を支台歯に使ったブリッジの問題点ー
日常臨床において、大臼歯2本を失った場合の欠損補綴に対し、手前2本の小臼歯と奥の親不知を支えとしたブリッジ装着例を、目にすることがままあります。 健康保険の解説書では、確かに【④⑤67⑧】(上述のブリッジを表す記号。)という設計は適応症になっています。 ...
177.欠損補綴Ⅸー補綴物の設計、2歯遊離端欠損症例への対応ー
2歯遊離端欠損症例においては、咬合機能における臼歯の役割である、バーティカル ストップ(垂直的な歯止め。)をいかに再生できるかが鍵になります。 補綴物の設計にあたり、考えられる可能性をひとつずつ検討してみますと・・・ 義歯の場合、欠損を放置するよりは ...
174.欠損補綴Ⅷー補綴物の設計、2歯遊離端欠損症例が抱える諸問題ー
2歯遊離端欠損とは、連続した第1・第2大臼歯を失った場合で、簡単に言うと奥歯2本がない状態です。それは同時に、失われた歯と本来噛み合うはずの、2本の歯がさらに機能できなくなることも意味します。 臼歯の役割については既に掲載済ですが(2014.08.29『75.咬合治 ...
162.欠損補綴Ⅶー補綴物の設計、1歯遊離端欠損への対処ー
簡単に言うと、親不知以外で、一番奥の歯が一本無くなったとき、そのまま放置してもいいのかという問題です。治療を避けることを第一に考えたいなら、とりわけ困らないからと歯がないまま過ごしても、命に別状はないでしょう。 しかし長期的な歯の健康を考えたとき、こ ...
159.欠損補綴Ⅵー補綴物の設計、1歯遊離端欠損の考え方と問題点ー
第二大臼歯をうしなった際、どのように考えるべきか?・・・それが今回のテーマです。 この歯は親不知以外の28本のうち、一番奥に位置することで最後臼歯とも言われ、そこは顎関節に近いため最も強い力が発生する場所でもあります。しこうして咬合における重要な機能の ...
147.欠損補綴Ⅴー補綴物の設計、1歯中間欠損におけるインプラントー
今回は、1歯中間欠損における補綴設計のうち、インプラントの解説です。インプラント(Implant)とは直訳では”移植”ですが、人工の歯を埋め込むことや、その歯を意味します。 欠損補綴にあたっては、なによりも残っている歯(残存歯)に負担をかけないように考慮すると ...
145.欠損補綴Ⅳー補綴物の設計、1歯中間欠損におけるブリッジ、問題点と考察ー
臨床上、ブリッジにおいて実際にどのようなトラブルが起きているかを説明したいと思います。 よくある例として、一方の支台歯でセメント(接着剤)の破壊あるいは溶解がおき、もう一方の支台歯でセメントがしっかり接着していて、ブリッジが外れないため気付かず放置した ...
144.欠損補綴Ⅲー補綴物の設計、1歯中間欠損におけるブリッジー
今回は、1歯中間欠損における補綴設計のうち、ブリッジの解説です。 ブリッジは、欠損の両側の歯を削ってそれぞれの歯を被せると同時に、欠損部にも人工の歯(ポンティック)を入れる、それらが一体型で固定性の補綴物です。 日本語で言えば”橋”であり、その構造で言 ...
142.欠損補綴Ⅱー補綴物の設計、1歯中間欠損における義歯ー
欠損補綴にあたり、残っている歯(残存歯)に極力負担をかけないように、考慮すべきであるという話は既にしました。 1本の歯がない状況で、前後に歯があり間に歯がない場合を中間欠損といい、一番後ろの歯がない場合を遊離端欠損といっています。捉え方に違いがあるため ...
141.欠損補綴Ⅰー欠損にどう対応するのか?ー
欠損補綴とは、歯が失われた(欠損)部分に、人工物を入れる(おぎないつづる=補綴)ことを意味します。 患者さんに、こう言われることがあります。『特に困っていないんだけど、歯を入れる必要があるの?』… このことに関しては以前にも触れてますが、欠損を放置する ...